友達には言えない

フェリーのおっさんと別れた。

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ここ３～４日、毎日のように来るメールをシカトしていた。
もう要らねーと思いつつ、小ずるくキープしておこうと思っていた。
けど、今メールすると下手なこと言っちゃいそうだしメールする気分じゃないしとシカトし続けた。

ら、今日の午後来たメールで
「もうなのかなぁ？何がいけなかったのかなぁ？」
後で返信すっかな～と思いつつ放置。

定時後ロッカーで携帯をチェックしたらまたメールが届いていた。

「もしかして他の子のこと話したせい？」
自分はより正直になってしまい、隠しておけなくて話したと。もう終わってるし、私なら割り切ってくれるだろうと思って話したのに。
そう彼は書いていた。

「残念です。これでメールは最後にします。今までありがとう」


まったく見当違いの理由でしばし呆れる。
私はむしろせっかく買ったマッサージ器をその子と使ってほしいと思っていた。
私が不満に思ったことは、私が伝えようと努力しなかったこともあり、まっっったく伝わっていない。

一時の感情で今後のことを決めてはいかんと思って、ムカついてシカトしながらも結論を出さなかった私。
以前も、放置してたら振られたと思いメモリーから私のデータを削除したおっさん。
意思決定のスピードさえも違う。

ここで終わらせるべきだろうと思った。
今までズルズル引きずる男ばっかりだったので慣れない展開ではあるが、
「行かないで！」なんてすがるキャラじゃないし、そこまで未練ない。
ただちょっと、終わる瞬間の痛みがあるだけ。

とりあえず、嫉妬だの独占欲だのが理由じゃないってことだけ言わずにはおれなかったので返信。
考え方の違いについては突き詰めても仕方ないので「相性良くなかったよね」で片付けた。言ったってわかってもらえなさそうだし、いまさら言っても仕方ない。
「今までありがとう。気持ち良かったです♥」

彼はもう私のデータを消しているはず。
私もメモリーから削除した。あとは送受信簿をクリアするだけだ。それで完全に終わる。

月経の倦怠から抜け出す頃には気持ちも切り替わっていることだろう。