友達には言えない

「美少年」読んだよ！
私小説？私小説風？の短編集であるため、団鬼六と聞いてイメージされるような緊縛！陵辱！とは少し離れた感じ。だから私でも平気で読めたよ。
というか、主人公のあまりのダメっぷりに相手の女性なりがすっごく引き立てられてると思った。したたかさとか潔さを感じた。

一方、ダメな男は何の使い道もないのかというと、
そうでもなくて、「俺ってホントダメだよな～」とか言いながらも悪あがきをする様にはちょっとﾓｴｯ(゜∀゜)。
ダメな自覚があって、自身のダメっぷりに身悶える智があるのがミソ。
自分がダメだっていう自覚がないとか認めない、誰にだか知らねえけど見栄はってる、体裁繕うことしか考えてない。そういうのは却下。

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このように受け取れたのは、後ろにある解説を最初に読んだからかも知れない。
「男がどんなに責めて陵辱しようとも女はすべてを飲み込み続け巨大な性器へと変化する。かわいそうに男は延々と責め続けなければならない」みたいなことが書かれていたのだ。書き手は女性。
な～るほどね～～～と思った。

女は飲み込む生き物なんだねぇ。セックスの時は子宮が奥に引っ込んでまで男性をガッツリ飲み込み、エクスタシーを迎える際には膣全体が狭まってその上子宮は精子を効率的に取り込むために収縮運動までするんだもんねぇ。
飲み込むというよりも、吸い出すのほうが合ってるかな？そっちのほうが能動的に聞こえていいかも。

外から入ってくるものに対して寛容で、しかも中で人間を作って外に出すのだから、本体はさぞかし丈夫に出来ているんだろう。田口ランディ氏のコラムで、“男性は全身の血液の３分の１を失うと死ぬけれど、女性は３分の２失ってやっと死ぬ(笑)らしい”と読んだことがあるけれど、なんとなくわかるような気がする。
筋力では男性に敵うべくもないし地図が読めない感情的で非論理的と一般的に言われているけれど、生きていく上での順応性とか耐久性とか、生物としての根っこの部分はきっと女性のほうが上なんだろうな。
今これ考えてる時、ライオンの群れとか女王蜂に女王蟻マザーエイリアンを思い浮かべてた。生物学的というか原始的見地(笑)

私はそんな視点で読んだけど、まぁ小説に関しては読み手が好きなように受け取ればいい話なので聞き流して下さい。

話を小説に戻す。
一番鬼畜に近い話は表題作かな。男一人女二人で美少年を責めるシーンがあるの。
いやでもこの美少年ちうのがね、端正な顔立ちとかそんなふうに描写されているけれど、オネェな喋り・ヒステリックな言動から、金子貴俊（漢字自信なし）とかKABA.ちゃんみたいなイメージしか浮かばないのよね･･･しかも年だって大学生とかだし。少年じゃねーべ。←よほど期待していたらしいｗ