友達には言えない

私は滅多にメイクをしない。
本当はちょっとしたほうがいいってわかってるんだよ。適度なメイクやネイルを施すのが身だしなみというもんだっつー自覚はあるんだよ。

ただね、根性がないの。
塗って直して落としてを毎日続けられる自信がないの。
すっぴんでもほとんど困らないのよね。それが通用する環境なのよね。田舎の車通勤だし、接客業じゃないし。日頃面突き合わせてるのはパソコンだ。

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泣いてもパンダになることがない。
ニッと笑った時歯に口紅が付いてる～なんてこともない。
白いシャツに抱きついてグリグリしても汚すことがない。
お風呂に入ろうが顔を洗おうが“麻呂”になる心配がない。

男と会うにも準備が簡単で済むから、それほど面倒な思いをしなくて済む。
２０代半ば頃の私は親が怒るのを諦めるくらいバコバコ外泊してたけど、それもメイクにまつわる面倒な作業がなかったからこそ出来た技だと思うよ。
いちーち化粧しなくちゃいけないんだったら、もっと回数は少なかったと思う。

それについて男からうるさいことを言われることはあまりなかった。
「きれいにお化粧した顔も見たいな」とか言われたことはあるけど
「それでも女か！」みたく言われたことはなかった。

だが、先週お茶した火消し君には、どことなくそんなことを言いたげな匂いを感じた。
「メイクあんまりしてない？」と聞かれて「まったくしてない」と答えたら、その後なにやらグダグダ言ってた。
「化粧臭いのが好きなの？」と言うと「いや、違うけど」と言ってはいたけれど。
ごめんねー君が思う年上の女性像からかけ離れてるんだよねー私は。
私と変わらないくらいの彼女がいるそうだけど、私とは大違いできれいで神経細やかで優しいんでしょうねー。

ケッ(｀△´)と思いながらも、
すっぴんが許されるのも後わずかなんだろうな～、と。
てか、世間一般からすると既にいかんのだろうな～、と。
･･･。(;^_^A