友達には言えない

ヒトというものは、
相手の見えない･わからない部分を絶対自分の理想とか都合の良い想像で埋めるものなのね。
チャットやってた頃痛感したわ。

チャットで調子いいことを言い合ってた男女がお互いを意識し始めた。
そして実際に会うことにした。
男性はその前に「つきあって欲しい」と申し込んでいた。妻子持ちだったけど。
女性は、自分にもちゃんとしたパートナーがいるので男性の要望には応えられないから、
一度ちゃんと会って断ろうと思った。でも男性のことは好ましく思っていて、自分は彼の一番の理解者だと自負していた。

そしてついにご対面。
ここで男性の熱が冷める。相手のルックスが想像とかけ離れていたらしい。

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セックスすることを前提に会っていたら、ここで話は終わったと思う。
待ち合わせ場所に立つ女性を見て男性がＵターンして帰ってしまうか、ごめんなさいと謝るかすることによって。
女性は傷つくだろうし、後で気まずいことになるかも知れないけど。

ところが、男性は優しさ、あるいは揉め事を避けるズルさから、とりあえずその場を適当にやりすごした。
女性は、口では「付き合えない」と言いながらも男性のことを想い続ける。男性も同じ気持ちだろうと思い続ける。
その後も、女性は男性に対して積極的にアプローチする。
チャットでは、男性が他の子に対して話しかけた内容にクチバシをはさむ。
他の人には見えない「ささやき」(ヤフーではプライベートメッセージだっけ？)あるいはインスタントメッセージで２人だけの会話を望む。
男性はそれに付き合ってあげながらも内心「そんなこと俺に言われても…」と思う。既に別の女性に想いを寄せている。
女性は他のチャット仲間が「こいつらデキてる」と思うような発言を裏で表で繰り返す。
男性は裏で、次のターゲットがオフ会に参加したらセックスすべく計画をたてる。

こんな関係、破綻しないワケがない。
これがきっかけで、私が楽しく会話出来た空間が失われてしまった。

女性だけが勘違いして暴走したんだと当初は思ってた。
でも、後から私が参加する前の話や裏事情を他の人から聞いたり男性側の言い分を直接聞いたりして、
男性もかなり、病的と言いたいくらい、ホレっぽい人だと判断した。
要は、どっちもどっち。

しっかし。
顔も知らないのに告れるのがすごい。
告られたということだけを糧に何ヶ月も幸せな気分にひたれるのがすごい。